ナイチンゲールは誰でも知っている有名な看護師さんですね。
「クリミアの天使」「近代看護教育の母」と呼ばれている方です。
160年ほど前に活躍された方です。
ナイチンゲールが「看護覚え書」という本を書いています。
人に勧められて読みました。
すごい熱意と信念で書かれています。
実践でつかんだ知恵が書かれています。

当然、看護について書いているのですが、そこに健康住宅へのヒントが書かれているように思えました。
なんと第一章は「換気と保温」なのです。
これは私が家の性能として一番大切に思っていることと一致しています。
おもしろいです。
私、五条は医学について全くの素人ですが、今回はこの本と健康住宅について書いてみようと思います。
目次
序章に書かれていること
環境を整えることをくどいほど力説しています。
看護は何をなすべきか
『看護とは新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静けさなどを適切に整え、これらを活かして用いること、また食事内容を適切に選択し適切に与えること』
薬を飲ませ、湿布を貼ることなどに看護を限定しませんよ、と書いています。
なんか安心します。
病気とは
病気については『病気とは回復過程である』と定義しています。
私には難しい表現です。
もう少し抜粋します。
『すべての病気は、その過程のどの時期をとっても、程度の差こそあれ、その性質は回復過程であって、必ずしも苦痛を伴うものではない。』
続いて『看護は回復過程を支援すべきである』
と書いているので、
人間が本来持っている自然治癒力を最大限、使えるように環境を整えよ。
という意味に解釈したのですが、どうなのでしょう。
そして本文が始まります。
一、換気と保温
抜粋します。
『良い看護が行われているかどうかを判断するための規準としてまず第一にあげられること、看護師が細心の注意を集中すべき最初にして最後のこと、何をさておいても患者にとって必要不可欠なこと、それを満たさなかったら、あなたが患者のためにするほかのことすべてが無に帰するほどたいせつなこと、反対に、それを満たしさえすれば他にはすべて放っておいてよいとさえ私は言いたいこと、―それは、<患者が呼吸する空気を、患者の体を冷やすことなく、屋外の空気と同じ清浄さに保つこと>なのである。』
独特の表現です。
とにかく「換気と保温」が看護に大切なのだ。
そのことを力説したいことが良くわかります。
当時の状況が悪かったのはあるでしょう。
下水溜め、カビ、排水溝に注意せよ、などなど。
いろいろな事例が書かれています。
ナイチンゲールの言いたいことは全編通じても、「換気と保温」が看護の第一歩であり、健康の第一歩だと感じました。
これをそのまま、家に当てはめると、
「換気と保温」が健康住宅の第一歩なのだと言えるでしょう。
つまり「換気システムが良いこと」と「暖かい家」であることが健康住宅の基本なのだと思います。
換気システムが良いこと
第一種換気
何度かこのブログで書いていますが、家の換気システムは第一種換気がおすすめです。
第一種換気とは給排気ともに機械換気する方法です。
入れる空気も出す空気も機械でコントロールするということです。
第一種換気には熱交換機能が付いていますから、この熱交換機能の高いシステムが熱を逃がしません。
第三種換気は熱交換機能がなく、冬に家の中が寒くなるので、どうしても換気を止める家が多いです。
これでは換気できません。
ナイチンゲールさんが泣いてしまいます。
掃除がしやすいこと
これも大事です。換気システムの掃除を何年もしていない人は多いです。
詰まっていては意味がありませんね。
暖かい家
断熱材
断熱材はいろいろあり、一長一短です。
それぞれのグレードもありますしね。
材料が何かより、施工がしっかりしていることが大切です。
サッシ
それよりも気を付けたいのがサッシです。
今どきよほど暖かい地域以外、アルミは良くないです。
オール樹脂サッシがおすすめです。
結露がほとんどなくなります。
結露はカビを発生させます。
カビはいろんなアレルギーの原因にもなります。
換気と連動しますが、部屋の空気をきれいにすることの反対です。
ナイチンゲールの仕事
クリミア戦争の献身的な看護で有名です。
日本でいうとペリーの黒船再来航の年です。

ナイチンゲールが看護師として働いたのはクリミア戦争従軍時の2年間だけであり、その後は統計に基づく医療衛生改革で活躍したそうです。
激務から体を壊して、50年間ベッドから執務をしたそうです。
「近代看護教育の母」です。
『健康の法則、すなわち看護の法則―両者は実のところ同一なのである』
「換気と保温」でこの冬を健康に乗り切りましょう。
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