理想の間取りを書こうとすると、あら不思議。
「でっかくなっちゃったー」
間取り初心者はまず、例外なく大きな間取りを書きます。
そもそも敷地に入らない。
ありがちな失敗です。
でも大丈夫です。
紙に書いただけなので実害はありません。
いくらでも失敗OK。
ただ、これを実際に建てようとすると越境物をつくることになるので、みんなに怒られます。
仕方がないですね。
その大きさは縮めましょう。
多くのお客様と接していますと、ご自身で間取りを書こういう方がいます。
それは素晴らしいことです。
ぜひチャレンジしてください。
であれば、その前に練習が必要です。
お客様は間取りが読めて、家族にとって良し悪しがわかればいいわけです。
その間取りを読む練習にもなります。
方法をご紹介します。
「わが家のリアルサイズを知る」ことからはじめましょう
自分の要望の家がどのくらいの広さの家なのか。
これを知る必要があります。
わが家の暮らしは家族が一番わかっているはずです。
でも、必要な暮らしのスペースがどのくらいの面積なのか?
難しいですよね。
考えたこともない。
これが間取りを考えていくうえでの第一ステップなのです。
いい方法があります。
間取り図を読む練習用に、取り寄せたハウスメーカーの資料の図面を
イメージで歩きましょう。という話が前回でした。
この図面の中で、こういう図面が良いなあ
と思った図面の面積を見てください。
「延べ床面積」と書いてある数字です。
延床面積:116㎡(35坪)
と書いてあれば、そのくらいがご家族のほしい家の大きさです。
図面をなぞり書きしましょう。

気を付けていただきたいことは、縮尺を1/100(百分の一)にすること。
(親切な図面集だと○○倍コピーをすると1/100になります、と書いていたりします。)
パンフレットで1/100図面がなければ、本屋さんで間取り集を買ってきてもいいと思います。
何枚かコピーして、その上をペンで描いてもいいですし、
薄い紙を用意して、上からなぞってもいいです。
図面を書く、薄い紙をトレース用紙といいます。
そして、図面を上からなぞることを「トレースする」と言います。
部屋の形だけ四角を描いてもいいです。
ドアや窓もそれらしく描いてもいいです。
とにかく、自分がいいなという図面が35坪なら、
35坪前後の1/100縮尺の図面を何枚もトレースします。
すると、何となく感覚がわかってくるのです。
だまされたと思って何枚もトレースしてください。
前回が
- 間取り図を見てみよう。
- 図面の中に入って、てくてく歩こう。
- 動線を意識して、図面の中を歩こう。
- 立体的に見えるまで、図面の中で生活しよう。
でした。
今回は
- 図面をトレースしよう。(原図の上に薄紙を敷いて写すこと)
- 自分の希望の広さの図面をトレースしよう。
- 希望の広さの少し狭い、少し広い面積の図面もトレースしよう。
です。
「自分たちが暮らしやすい家」という視点から間取りをチェックし、希望の間取りを営業担当者や設計担当者に伝えたいものです。
少し努力すれば、できるようなります。
10枚20枚、同じ図面でもいいので書いてみてください。
違う感覚が出てきます。
自分たちの欲しい家の大きさが
だんだん立体としてとらえられてきます。
キッチンの見え方が気になってきましたか。
キッチンに立った時にダイニングはどう見えますか?
リビングはどう見えますか?
大きすぎる図面というのはいいとこありません。
一番の問題は価格が高くなることです。
家の広さは価格にダイレクトに影響します。
そうなのです。
家の広さを制約する最大の要素「価格」を考えなくてはいけません。
この価格というのはもっと総合的に考えて出してくるものです。
詳しくは別の機会に譲るとして
簡単には広さに坪単価をかけましょう。
A社:35坪×58万円=2,030万円
B社:35坪×65万円=2,275万円
C社:35坪×68万円=2,380万円
A社とC社では350万円違うわけです。
C社が良いなら350万円の予算を出すか、少し面積を減らすかという選択です。
ですから、価格も含めてちょうどいい広さというものを考えていかなくてはいけません。
その時には土地の価格、造成費あるいは解体費、諸費用など、総合的に資金計画して
そこから建物の予算を出してきます。
敷地と予算から建物は大きすぎてはいけない。
ちょうどいいサイズを考えようということでした。
今日はここまで。
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