マイホームの太陽光発電、意義と問題点

太陽光発電や風力発電のことを「再生可能エネルギー」と言っています。

私は初めてその言葉を聞いたときに違和感を持ったことを覚えています。

「再生可能エネルギー」というと何か「使ったエネルギーがまた使える」というイメージになるのではないでしょうか。

 

そうではなくて、自然現象を利用して発電するので、使っても、使っても資源が減ることがなく、何度でも使えるエネルギーという意味なのでしょう。

普通の感覚では「自然エネルギー」のほうがしっくりくる言葉だと思います。

ただ世の中、再生可能エネルギーという言葉になってしまっているので、当ブログでもそうしています。

 

家に関係する再生可能エネルギーとなると、当然、太陽光発電です。

2018年度、マイホームに太陽光発電を付ける経済的メリットについては今まで何度か記事を書いてきました。

今日は違う角度からいろいろ太陽光発電について書いてみます。

 

太陽光発電の歴史と進化

 

シリコン半導体を用いた太陽光発電は1940~50年代にアメリカのベル研究所で開発されたそうです。

人工衛星などに搭載されて通信時間を延ばすことに成功しました。

これに象徴されるように、太陽光発電は電線の繋げにくい場所で通信用に利用されてきました。

 

その後、電卓についてきて、時計についてきて。

この辺りはなじみのあるところですね。

 

80年代後半から、一般家庭の電力として利用されるようになりました。

90年代、日本は太陽光発電の生産、研究のトップにいました。

しかし、トップの座はヨーロッパに移り、今では中国が生産をほぼ独占状態です。

 

日本で爆発的に増えたのはやはり、2012年7月から固定価格買取制度ができてからです。

太陽光発電は70年以上の歴史があり、現在の発展があります。

 

太陽光パネルの生産量は毎年、増えています。

性能も順調に進化してきています。

 

しかし、同じシリコン半導体を使うメモリーはまさに倍々で性能が上がっているのに比べると、ずいぶん進化速度が遅いようにも見えます。

その理由として言われていることは、太陽光がいろいろな光の集合であること、シリコン半導体は一定のエネルギーしか有効に使えないという二つのことがあるそうです。

 

再生可能エネルギーの特徴

 

エネルギーのもとが、石炭から石油へ。石油から核燃料へ。という風に変わってきていますが「熱エネルギー」を蒸気に変えて発電する。

蒸気でタービンを回して、「電気エネルギー」に変えるという点ではすべて共通です。

要は「熱エネルギー」なのです。

一方、再生可能エネルギーのほとんどは直接「電気エネルギー」を生み出します。

そういう意味では再生可能エネルギーは今までの発電方法とは違います。

太陽光発電の意義

エネルギー収支比

発電設備の製造などに要したエネルギーと、その設備から得られるエネルギーの比がエネルギー収支比(EPR)と呼ばれるものです。

太陽光発電ではEPRは10~20倍と言われています。

寿命を何年で見るかによって数字が変わります。

 

何か装置をつくるときには必ずエネルギーが必要です。

エネルギーを大切に使うという観点からEPRが大きくないと設備をつくる意味がありません。太陽光発電は十分に意味がありそうです。

 

再生可能エネルギーはその源が枯渇しません。

運転用の燃料まで考慮すると化石燃料に比べて優れていると言われています。

 

CO2の排出が少ない

化石燃料を使うと、廃棄物が発生します。

石油、石炭は二酸化炭素CO2を発生しますし、核燃料は放射性廃棄物を出します。

 

CO2の排出はけた違いに少ないです。

太陽光発電の場合、化石燃料の火力発電に比べて数%の排出量しかありません。

しかもその排出量は製造時に使うエネルギーで、稼働してからは排出しません。

この点も再生可能エネルギーを付ける意義としてよく上げられます。

 

もっとも、CO2が地球温暖化の元凶であるかどうかは異論が多くあります。

トランプ大統領も関係ないという判断をしています。

 

環境を変えない

太陽光は太陽光発電を使っても使わなくても地表に降り注いでいます。

太陽光発電を使わないときは、その太陽光エネルギーは熱エネルギーに変わって地表を温めるだけ。

太陽光発電を使うと太陽光エネルギーの一部を電気エネルギーに変えることができます。

 

再生可能エネルギーは人間の利用に関係なく、そもそも地球上で起こる自然現象を利用していますから環境の変化も起こしにくいのです。

 

エネルギー自給率

日本のエネルギー自給率は約8%。

エネルギー自給率が低いことは資源を他国に依存しているということで、国際情勢の影響を受けやすくなり、安定したエネルギー供給に心配が生じます。

国防上もよくありません。

太陽光や風力を使った発電が注目される理由の一つに自給率を上げることがあります。

 

太陽光発電の問題点

再生可能エネルギーの発電は普通の火力発電に比べると発電コストが高く、経済原理に任せると普及が進みません。

そこで、再生可能エネルギーを増やすために、多くの国で固定価格買取制度や補助金などの政策面の措置を講じます。

 

FIT制度により電気代が上がっている

日本では前述したように、FIT制度(固定価格買取制度)を2012年に導入したわけです。

FIT制度は再生可能エネルギーを用いて発電された電気を一定期間、通常よりも高い価格で電力会社が買い取ることを義務付けるものです。

その買取りにかかる費用は一般消費者が負担して電気代の一部として支払うことになっています。

つまり、電力料金に再生可能エネルギーの負担を上乗せされているのです。

 

これがFIT制度そのものなのですが、お客様と話していて「電力料金に再生可能エネルギーの負担を上乗せされている」ということを知っている方はほとんどいません。

私は多くのお客様と話をして、太陽光設備の話もするわけですが、10人中9人がこの事実を知りません。

 

具体的に言うと、電気の買電伝票「電気ご使用量のお知らせ《平成30年〇月》」の「ご請求予定額」の下に「うち再エネ発電賦課金1,000円」とか書いています。

この1,000円が自動的に負担させられている金額です。

 

再エネ賦課金は電気料金に比例するので毎月どの家庭でも1,000円というわけではありませんが、一年トータルでいうと1万円を超える家がほとんどだと思います。

しかも、再エネ賦課金は今後増えていく可能性が高いです。

先行しているドイツはもっと高いと言われていますから。

 

言葉は悪いですが、電気を使用する一般消費者に広くコストを負担してもらい、再生可能エネルギー事業者は高い価格で売電しているということです。

これが再生可能エネルギーのイメージを一部で悪くしています。

 

ただ繰り返しますが、これはFIT制度そのものです。

政府が全員参加で再生可能エネルギー発電の比率を上げると決めた制度なのです。

 

再生可能エネルギーをする人としない人の公平、不公平、関係なく、前半に書いた意義のほうを進めるということです。

 

 

国の方針に乗るだけですから、再生可能エネルギーをする人は気にする必要はありませんし、逆に個人が変に言われる筋のものでもありません。

意義ある制度を使うだけです。

 

実際、FIT制度のインパクトは大きく、太陽光発電はFIT制度開始前の導入量、約5GWが開始後2017年3月末には約39GWになったと言われています。

5年で約8倍ですから、太陽光発電の普及拡大という点では成功したわけです。

 

そして2018年度、太陽光発電は大きな転換点に差し掛かっています。

これからどうなっていくのか、まだわかりません。

何か方向が見えてきたら、ブログで記事にしたいと思います。

 

他の家づくりブログでは太陽光発電の記事が意外と少ないなか、当ブログで積極的に取り上げているわけ

多くの住宅ブログでは太陽光発電はあまり取り上げられていません。

プロが書いているブログでは特に少ない気がします。

 

太陽光発電は住宅そのものではない。

住宅についている設備の一つで、メインの話題ではない。

ということでしょう。

 

その単なる設備の太陽光発電がいろいろなアンケートで「つけたい設備No1」であり、また「つけたかったけれど付けなかった設備No1」でもあるのです。

興味関心は一番持たれています。

この5年ほどずっと、です。

 

これほど関心が大きいので当ブログでは太陽光発電についていくつかの記事を書いています。

会うお客様、会うお客様が関心を持たれている太陽光発電について記事を書かないわけにいかないです。

 

私、五条は自分の営業した家だけでもFIT導入後50件は太陽光発電を乗せています。

それも割と大容量を乗せています。

自分以外の自店で取り扱っている太陽光発電設備の数は地面設置を加えると500件は優に超えていると思います。

 

自宅の屋根と車庫にも太陽光発電を乗せています。

ですから、太陽光発電に関して、それなりの数の経験をもとに実感をもって記事を書いています。

 

2018年度、マイホームに太陽光発電を付ける経済的意味などは別の記事に書いてきました。

是非、「付ける、付けない」の判断材料にしてください。

この記事もお役に立てれば幸いです。

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