夏こそ断熱、遮熱が大切になります。体感温度の多様性

家を快適にする高気密、高断熱は冬だけでなく、夏も有効です。
夏の涼しさを造るものでもあります。

日中の熱を断熱で防ぎ、夜の通風を図る。
夏の方が断熱は難しいと言えるくらいです。

遮熱

夏はもう一つ「遮熱」という考えがいります。
断熱性能の良い家の中に熱を入れてしまうと、今度は逃げなくなってしまうので遮熱する必要があると言えばわかりやすいでしょうか。

断熱の目的は外からの熱の侵入を防ぎ、室内の材料の表面温度が上がらないように(あるいは下がらないように)すること。
そして快適な体感温度を作り出すことが大きな目的です。

体感温度は気温だけでない

天気予報などでいう気温は温度の一要素でしかありません。
私たちは空気の気温を物差しとした生活をしていますが、夏、家を取り巻くほとんどすべてのものは実は気温よりも温度が高いのです。

これが輻射熱を出して、体感を暑くさせます。
人が「暑い、寒い」を感じる要素は、輻射熱が4割、気温が3割、湿度が2割とも言われているようです。

まず、屋根ですね。
やけどをするくらいに熱くなります。
工事中から屋根屋さんは夏、大変です。

次に壁
南面の外壁も熱くなります。
東西の外壁も熱くなります。
東面の外壁よりも西面の外壁のほうが熱くなります。
ようは直射日光を浴びたものは、すべてが気温を上回ります。

この対策としては断熱材の外側で「遮熱」すること。
アルミの遮熱シートが有効です。
商品名でいうとデュポン社のタイベックシルバーなどが有名です。

熱をはね返すことが大切です。
遮熱シートは必ずいると思います。

壁、屋根、家全体を覆う必要があります。
ないと屋根と西壁は輻射暖房状態です。

熱は窓から

次にやはり窓が大切です。
窓から日射が入ってきます。冬は良いのですが、夏は困ります。
上手にコントロールしたいものです。

ガラスは単板ガラスもペアガラスも日射取得率はそれほど変わりません。
Low-Eペアガラスにしなければなりません。
Low-Eガラスの裏面に特殊な金属膜があり、太陽熱を半分ほどカットします。

いつも言っているように「樹脂サッシ+Low-Eペアガラス(アルゴンガスいり)」以上が必須です。トリプルなら、なおよし。

Low-E膜を塗る側により遮熱型と断熱型があります。
温暖地域は夏の日差しを防ぐ遮熱型を使うといいと思います。

窓はさらに「遮熱」したいものです。
南面は庇を出して防ぐ。
持ち出しのバルコニーも庇になります。

サンシェードも実に有効。
かっこいいです。

西日対策

問題は西日ですね。
よしずを外に立てかけるのがいい。
これが一番現実的でしょうか。

つる性の植物でグリーンカーテンをするのもいい。
朝顔、ヘチマなど。
なかなかハードル高いです。

落葉樹を植えるのはすごく効果的です。
ただ、敷地が広くないと難しいですね。
そういう意味では一番ハードル高いです。

ブラインドは日差しを防ぐので一見有効に思えますが、日射に対しては大した効果はありません。
室内のブラインドは羽が日射を吸収して、それが熱を出してしまいます。

もちろん、ブラインドを外につければすごく効果的です。
しかし、そういう商品で良いものを見たことはありません。
掃除ができないからでしょうか。
風でガラスにガンガン当たりますしね。
もし良い外付けブラインドがあれば教えてください。

窓の位置を工夫

家の北側は日が差さないのでは涼しいものです。
地面付近も涼しい。ひんやりとしていますよね。

この涼気を引き込めば室内を涼しくすることができます。
それが昔の家にあった地窓です。
地窓は北側の低い位置にある窓のことで、ここから入った涼しい風が南側の上部の窓から抜けていくと効果があります。

通風でいいますと、日本中、風の吹く方向は季節によって変わります。
また時間帯によって変わっていきます。
特に知っておく必要があるのは夏の風がどの方向から吹いてくるかです。
ご自身の計画地がどういう風の動きをしているか
研究してみてください。

建物の中にある輻射熱源

暑い小屋裏や部屋が輻射熱源になっていることがあります。
まず屋根。日射を受けた屋根が高温になります。
その熱が屋根、天井を伝達して部屋を暑くします。

屋根断熱と天井断熱では屋根断熱のほうが有効です。
天井断熱では小屋裏が輻射熱源になります。
これも遮熱シートで遮熱してから、屋根断熱で防いでください。

特殊な方法としては、屋上緑化、置屋根、屋根散水というものがあると知識では知っていますが、私は実際にしたことがありません。
有効らしいので良ければ挑戦してみてください。

遮熱シートをしていない建物ではクーラーを使っていない西側の部屋が輻射熱源となっていることもあります。
間仕切り壁に断熱材はありませんしね。

空調計画

エアコンは部屋の長手方向につけるのが基本
風は直進しかしない。風が冷気を運ぶ。

エアコンは一番上の階につける。
冷気は重いので下に行く。
建物が遮熱断熱できていれば、二階だけでも十分。

一階だけエアコンを付けると、階段の途中ではっきりと温度が変わるのがわかります。顔から暑く感じる線があります。

真夏でも二階と一階に一台づつ、動かせばいけます。
扇風機を使うという技もある。

いくつか防暑の注意点

熱は室内でも発生します。
家電製品から発生している熱は無視できません。
冷蔵庫は庫内の冷気を造るために室内に熱を出します。
テレビも熱を出します。

この辺りは意識したほうがいいです。そして、実は人間からも熱は出ています。

打ち水、庭に芝生を植えることも有効
日中、外気温が30度の時、
芝生の庭は同じ30度。
乾いたグランドだと35度。
アスファルト舗装された道路の上は47度~50度。

これはヒートアイランド現象の一つの原因ともなり、日中に温まった気温が夜になっても下がらない要因でもあります。
お庭には何か植物を植えたいものです。

防暑設計には「熱を入れない」「熱を造らない」「熱を貯めない」ことが大切です。
この点、気を付けてご計画ください。

最後に日本的な涼み方も忘れずにいたいですよね。
風鈴、浴衣。枝豆、ビール、ソーメン。
涼しい色。
風鈴の音色は涼しく、音で風を感じる。
ではまた。

 
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